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ご挨拶(オムニカ ビジョン2030を踏まえて)

食品科学の分野は、「食品中の物質を分離分析する手法」が確立された約100年前から、タンパク質・ビタミンなどの栄養成分の発見がされ、その後、多数の二次代謝産物の物質構造が同定されながら発展してきました。生化学分野では、その進歩は未だ氷山の一角を眺めているだけとはいえ、生命の仕組みが新しい領域で解明され始め、様々な生体内物質の役割についても理解できるようになりました。その100年余の期間に食品科学と生化学の関係性が整理され、食品には「栄養目的(一次機能)」と「嗜好感覚(二次機能)」を提供するだけではなく、同時に、「健康を調節する(三次機能)」ための成分が含まれる、という考え方が20世紀末までに確立されました。

本来ならば日常的にバランスの良い食事だけを通じて食品三次機能が補われることが望ましいのですが、現代人は、加工食品の技術進化や量産技術の発展により「豊かで楽しい食生活」と「経済的負担が軽減された食生活」という観点での効率を重視した食生活を享受しており、偏りのない食生活を確保することは決して容易なことではございません。バランスも重視したいという市民の要求があるとき、状況が異なる一人ひとりが自ら正しく判断できるように、科学的根拠を担保するマテリアルを選択肢として提供すること、それが機能性食品産業の責務だと考えます。

古くから語り継がれた「食」に関する伝承情報は、長い年月をかけて法則性が体系化され、先人からの遺産として有効活用もされてきました。その一方で、伝承情報には不確かなものも共存しており、不安や悩みを抱える人たちを欺きながら不実情報を悪用する商売も残念ながら助長させてきました。現在でも、科学的実態の乏しい健康食品が権威付けされ、消費者に対して購買誘引する残念な行為や言動が氾濫します。私たちは今の状況を、機能性食品産業界が求められている社会的責任を達成させる前の「最後の過渡期」だと考えています。

私たちオムニカは、創業から20年が経過しました。人類の幸福実現に機能性食品成分が少しでも役立つ社会の到来を望む一員として、これまで一貫して、より高性能、かつ、より高品質な製品づくりに努めて参りました。加速される情報化社会の側も成熟に伴いその問題点が補正されていくことで、機能性食品産業は2030年までには「最後の過渡期」の出口を迎える、と私たちは予測しています。オムニカは機能性食品成分の制度的製造業として、新しい時代の到来に合わせた準備を進めてきました。

機能性食品成分の活用により、「国民の健康維持増進に寄与する」という企業使命を真摯に全うし、事業の持続的成長を目指します。オムニカは、機能性食品の利用者様の満足度を、世界で一番高められる企業になりたい、という大きな目標を掲げ、これからもたゆまぬ努力を続けていきます。

 

株式会社オムニカ

代表取締役 高尾久貴

 

2021年の約束、未来の自分たちに宛てた手紙として